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オイラー角(Eulerian angles)【ロボットの姿勢を表現する方法】

引用:オイラー角(wikipedia)

関連用語:クォータニオン

オイラー角(Eulerian angles)

オイラー角は、3次元空間における剛体の姿勢を表現する方法の一つであり、以下の3つの角度で構成されます。

  • ロール(Roll, φ):縦軸(X軸)周りの回転
  • ピッチ(Pitch, θ):横軸(Y軸)周りの回転
  • ヨー(Yaw, ψ):垂直軸(Z軸)周りの回転

オイラー角
オイラー

回転の順序

オイラー角では、一般に

  • ヨー → ピッチ → ロール

の順番で回転させることで姿勢を表現します。


なお、上記以外の順番で回転させることもあり、同じオイラー角でも回転の順番によって最終的な姿勢が異なることに注意してください。

回転させる順番で最終的な姿勢が変わる例

ロボットにおけるオイラー

ロボットにおいては、ロボットの姿勢を表現する際にオイラー角を使用することがあります。

ロボットにおけるオイラー角

オイラー角のメリット/デメリット

オイラー角には以下のようなメリットがあります。

メリット

  • X,Y,Z軸周りに順番に回転するため、オイラー角の値をみただけで最終的な姿勢を直感的に理解しやすい

デメリット

  • 特定の角度において、ジンバルロック(Gimal Lock)と呼ばれる自由度が1つなくなる現象が起こる
    • 例えば、ピッチ角度が±90度の時に、ロール・ピッチのどちらの値を変更しても、Y軸周りに回転してしまう(自由度が3→2に減少している)


このように、オイラー角はジンバルロックという問題があるため、ROSなどでは「クォータニオン」とよばれるジンバルロックが発生しない別の姿勢表現方法を使用することが多いです。


なお、オイラー角とクォータニオンは相互に変換が可能なため、

といった使い分けがされる事も多いです。

参考サイトなど